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分室・くりす導引ラボ

担当:栗栖 崇(あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師)

 
くりす導引ラボとは。

導引とは、古代中国の道家から出た養生法で、呼吸法をベースにした体操で体の手入れをするものです。日本では按摩と混同されたこともありました。

大体、体操やマッサージで体の調子を整えることだと思っていただいて間違いありません。

体操やマッサージで心身と向き合うことが健康に良いというのは、今も昔も変わりません。

ただ、導引は「鍛える」ということよりも、「養生」を主眼としています。

くりす導引ラボでは、古典にこだわらず、養生を主眼とする導引のコンセプトを活かし、健康の維持に有効な体操とマッサージを、ご自宅に訪問して指導・施術いたします。

運動によって得られる恩恵は計り知れません。

肩凝りや腰痛、冷え、浮腫み、疲労・倦怠感といった不定愁訴への対策や、メタボやロコモから派生する疾病の予防など、運動には様々な効果が期待できます。

そして何よりも、本来体を動かすことはそれ自体が面白く、爽快なものです。

しかし現代の便利な生活の中で体を動かす機会は減る一方となっており、健康を維持するためには何らかの形で「運動すること」を習慣にする必要があります。

ところが運動経験の乏しい方にとっては、 「情報が多過ぎて、どんな運動をしたらいいのか分からない」「フィットネスジムなどで大勢の人にまじって運動するのは気が引ける」「ちょっと運動してみたら、すぐに体が痛くなった」などなど、幾つもの壁があります。

くりす導引ラボでは、そういった「運動をしなければいけないのに、できないでいる」方々に対して、運動を日常の習慣にできるようなご提案をさせていただきます。

私自身、これまでにクリニックや介護施設などで色々な方の運動の補助やマッサージをしてきました。

その中で感じたことは「どんなに高齢になっても、運動やマッサージで心身と向き合うことには意味がある」ということです。

​しかし同時に「できることなら、運動やマッサージで心身と向き合うことを早いうちに習慣づけられれば、それに越したことはない」とも感じています。

鍛錬、トレーニングとは違う方向性を模索している方も。

導引は養生を目的としています。

養生とは、今現在の心身と向き合い、その能力を可能な限り有効活用しようというものです。

昔は日常生活を送っているだけでも体をよく動かしていたので、導引の目的は「鍛える」ことよりも「調整」して生を養う「養生」となったのではないでしょうか。

それは心身に新しい能力をプラスするというよりも、余計なものを捨て去り、心身の原点を探る作業といえます。

これに対して現代的なトレーニングは、本来は競争で「勝つ」ために身体のスペックを上げるノウハウなので、鍛錬の意味合いが強くなります。

実際には、導引・養生と鍛錬の境界線は曖昧です。トレーニングの動きを養生に、導引の動きを鍛錬に使おうと思えばできるものです。

例えばヨガなどは、本来は多分に宗教的な要素を多く含み、養生を目的としていると思うのですが、ビジネスとして展開しようとするなら、具体的で分かり易いセールスポイントが必要になるため、効果を数値化したり、そのために鍛錬の要素が増やされたりします。

逆に現代的なトレーニングであっても、筋トレやストレッチの動きを使いながら、呼吸の重視や内部観察をすることで養生の要素が強いものもあります。

くりす導引ラボでは、古典そのままの動きにはこだわらず、あくまでも養生を主眼とする導引のコンセプトを​活かした体操やマッサージを行います。

既にある程度の運動習慣がある方でも、ちょっと違う変化が欲しいという方であれば、新しい発見があると思います。

一番伝えたいのは、体を動かすことは面白い、ということ。

世の中には、様々な健康情報が溢れています。そしてその多くは「とにかく短期で結果を出す」ということを主眼としています。

同じ努力をするのなら、効率的にしたいというのは自然な感情です。しかし、こと運動に関していえば、ただただ「効率よく」という情報の裏には、「運動なんて辛くて面倒なだけだから、さっさと済ませてしまおう」というメッセージが隠れています。

また運動やトレーニングというと、まだまだ世間一般では、アスリートが競技で結果を出すために顔を歪めながら行うものだというイメージが強く残っているようです。

しかし、もし運動の本質が、ただ辛くて疲れるだけのものであれば、日々の習慣にするのは難しいでしょう。

でもご安心ください。動物は本質的に、動くことが面白いと感じるようにできています。

勝利至上主義の競技のような特殊な状況を除いて、本来運動というのは苦行ではありません。「運動しなければいけない」という発想自体が不自然なのです。

年齢を重ねて体力が落ちれば、そうそう自然に動きたいとは思えないかもしれませんが、かなりの部分は技術でカバーできます。

健康的な食事や入浴が心地よく感じられるのと同じように、体を動かすことも心地よいと感じられてこそ、日常の習慣に組み込むことができます。くりす導引ラボでは、そういう運動・体操を追求しています。

多くの運動指導者は、元々身体能力が高く、何らかの競技に打ち込んでいた人がほとんどなので、身体能力が平均的かそれ以下の者とは感覚が少しズレていたり、目線や発想が競技者寄りになりがちです

しかし私の身体は素材としては平均かそれより低いぐらい(身長165センチ、体重57キロ前後)ですし、自分がアスリートだと思ったこともありません。

それでも体組成計(オムロンのHBF‐224)で体の年齢が実年齢(1967年生まれです)より10歳以上若く表示されます。そのための運動の工夫や実践を、ずっと続けてきたからです。

​だからこそ、運動経験に乏しい人や、体を動かすことに自信がない人に、適切なアドバイスができると考えています。

こんな体操・運動を提案・指導します。

くりす導引ラボで指導・提案する運動や体操は、試合やイベントのためのトレーニングではありません。

何のためかといえば、日々を出来る限り健やかに過ごすためのものです。短期目標達成型のトレーニングで結果を出しても、そこで燃え尽きては意味がありません。

導引という意味で運動をする場合、欲しいのは「やりきった」感より「もうちょっと続けたい」感です。

私は導引の本質は、大体5~9歳ぐらいの子供が外で遊ぶ時の動きだと思っています。このぐらいの子供は、「こう動けばこの筋肉が鍛えられる」とか「スタミナが上がる」などと考えて動いてはいません。ただ動きたいように動くだけです。

それ以前だと動きの完成度が低過ぎるし、それ以降だとそろそろ競技的な感覚が芽生えてきます。

また、人間という生き物の動きの特質として、直立歩行(走行)と投擲を重要視しています。

そういった動きを導引として行うために、太極拳の動きを中心に採用しています。

太極拳の本質は武術です。

厳しい状況下で、最悪でも生き残りを図るために合理性を追及した武術の動きは、より自然に、本能的に動くという意味で、子供の遊びとの共通性があります。

また、相手に倒されずにバランスを保ち続ける技術は直立歩行(走行)に通じ、打撃技は手・指先を加速させるという意味で、投擲と共通しています。

ただ、太極拳を太極拳としてそのまま指導するとなると、世間一般でのイメージにあるように、ユックリとした動きで連綿とした套路を行う必要があり、日常の習慣とするには無理があります。

だから私は太極拳の套路を分解し、より日常の習慣にしやすいように、導引としてアレンジしています。

また、特に訪問時は、推手(太極拳の練習法の一種で、二人で組んで行う)にも時間を割きます。

外部からの干渉を受けつつも、バランスを保って動き続けるという運動は、一人では中々できませんし、そういう体験をすると一人で行う動きの質も変わってきます。

今は書籍や動画で調べれば、一人で行うエクササイズは教わらなくても出来たりしますが、推手のように二人で行い、触覚によって情報をやり取りする運動は、ある程度の経験者がいなければ真似をするのも困難です。

指導後は適性に合わせて、一人でも出来る「楽ではないけれど、面白い」体操をご提案します。この、「楽ではないけれど、面白い」というところが肝心です。

例えば、茹で過ぎたパスタを美味しいと感じるでしょうか?運動も、パスタのアルデンテ程度の「歯応え」がないと、面白味も効果もありません。

言い換えれば、アルデンテ以上の歯応えは、養生のための運動には不要ということです。

 
マッサージの本来の効果を求めて。

マッサージの効果とは、実は地味で素朴なものです。それはつまり、「凝りをほぐす」ということです。「それだけ?」という声が聞こえてきそうですが、なかなかどうして、「凝りをほぐす」ことは意外と奥が深いのです。

凝りとは広い意味では「エゴ」を含みます。つまり凝りをほぐすことは、大袈裟にいうなら無我の境地に通じるのです。

マッサージにそういった効果を求めるのなら、施術をする側も受ける側も、擦る、按ずるといった手技を通してお互いの心身と真摯に向き合う必要があります。

そういった手技による感覚の交換に没頭すると、言葉のやり取りなどは邪魔になります。ヨガのボーズを決めたり、坐禅を組んでいる最中に余計な会話をしないのと同じようなものです。そんな非日常の世界を体感することこそが、マッサージでしか得られない効果なのです。

ヨガや坐禅などはスピリチュアルな雰囲気があって苦手だというのであれば、例えばキャッチボールやバトミントンなどをしながら会話をするのは難しいはずです。

いや、会話する場合もありますが、それはどちらかというと会話をするためにキャッチボールやバトミントンをダシにした、というべきでしょう。

対人のスポーツは、プレイ自体がコミュニケーションになっているので、会話に気を取られていては動けません。この感覚は、マッサージに通じるものがあります。

さてここで、マッサージを受けるのに、スポーツをするように緊張しなければいけないのか、と思われたならそれは誤解です。

​マッサージを受けるようにリラックスしてプレイするのがスポーツの理想形であり、スポーツをするように夢中になり、爽快感を得るのがマッサージの理想形です。

しかし体を動かす機会が減った世の中では、その効果をキチンと実感することは意外と困難です。だから多くの者が、マッサージをシンプルなリラクゼーションと位置づけ、エンターテインメントの手法でサービスを提供したり、骨盤矯正や頭蓋矯正によるダイエットや小顔化といった、エビデンスに欠ける療法を売りにしています。実はこういった業者のほとんどはマッサージ師ではないのですが。

しかし、私の根っこはマッサージ師なので、なるべくマッサージ本来の効果を実感してもらいたい。そのためには、まずは「少しずつでも、運動をしてもらう」ことから始めよう、と考えたわけです。

マッサージをただ受けるだけでなく、積極的に心身と向き合うためのツールとするために、体操や運動をする習慣を持つ。

体を動かすことで、心身と向き合うためのセンサーが鋭くなれば、マッサージの効果も上がる。

マッサージによって凝りがほぐれることで、心身の動きの再発見につながる。

​そんな好循環を目指しています。

ご利用の目安として。

くりす導引ラボをご利用いただく場合、体操の指導は一回30分です。マッサージの施術は30分から受け付けいたします。

なるべくなら、体操の指導の後にマッサージを受けられた方が、効率的に疲労を回復できますし、故障の予防にもなります。

​できれば月に1~2回利用していただければ、効果を実感しやすいかと思います。

余裕ができたなら、ジムに通って本格的に鍛えたり、興味のあるスポーツに挑戦するのもいいかもしれません。

指導・施術時間、定休日

概ね午前9時~午後6時です。応相談。定休日は日曜・祝日です。

 
訪問範囲

原則として、北限は国道163号線(鹿ノ台・光台を除く)、南限は近鉄奈良線、東は近鉄京都線、西は富雄川までです。応相談。

指導・施術料金

30分 2,500円から

※以降、プラス15分毎に1,000円追加

※体操のみ、マッサージのみも可。

※出張費として、別途500円から距離に応じて申し受けます。

 
お問い合わせ・ご予約は

下記のボタンからお問い合わせ・ご予約フォームをご利用ください。

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